「冬山に登りたいけど、どうしていいかわからない。」「冬山に登りたいけど、なかなか一歩が踏出せない。」「冬山に登りたいけど、心配なことだらけ。」と思いの方に向けた記事です。冬山に行ってみたいと思いが少しでもあるなら、チャレンジです!人生観が変わりますよ!
冬山のイメージ
冬山=遭難、冬山=凍死、冬山=雪崩など、冬山と聞くと過酷なイメージが先行してしまいます。確かに冬山は、夏山と比べると、体力的にも、精神的にも辛く、登山の総合力を要求されます。自分には無理、あるいは家族から止められているといった方も多いことと思います。しかし、冬山でしか体験できない景気のすばらしさ、精神力と人間力の向上、それは挑戦したものだけしか得ることができない世界です。ハイリスクと思われる方もいらっしゃるかと思いますが、リスクを減らす努力はできます。少しでも行きたいという思いがあれば、チャレンジしましょう。やっぱり気持ちが大切です。
冬山はこんなに魅力!
冬山のいいところ、こんなにたくさんあります。自分が冬山で得られたありったけのことを書きます。
・夏山とは全く世界感が違う景色
・空気が澄んで、夏と見える範囲、距離が全く違う
・夏山では見られない満点の星空とその距離感
・生きているという実感を再認識できる
・やっっぱり山が好きなんだという自己満足感
・下山した時の達成感、充実感
・冬山経験後の下界での生活レベルの向上
・自分は精神的に強いという自己肯定感
・日常での気持ちの高揚感
・冬山登山の準備においても人間力の向上ができる
・仲間とのきずな•助け合い精神がさらに高まる
・危険を予知できる感覚が身につく
・夏山に比べ人が少なく、景色を独り占めできる
・夏山のような虫や蚊がいない
・夏山と比べ、樹木の葉がないため眺望がいい
・決ったルートでなく、自分の好きな道を歩ける
・登山中も下山後も食べ物が美味しい
・インスタ映えのかっこいい写真や動画が撮れる
・日常の下界の寒さが苦でなくなる
・まわりから変人に見られるが、これが快感になる
・時には、尊敬の眼差しで見られる
・下山後の温泉が最高に気持ちいい
・下山後の酒が最高に美味い
いつから始めるか?
ズバリ3月がおすすめです。厳冬期から残雪期に変わる3月は、1月、2月と比べ、気温も徐々に上がってきて、移動性高気圧に覆われ、晴れる日も多くなります。厳冬期の極寒から比べると、寒さがやわらいで、行動中は汗ばむくらいの季節になります。また、3月は、積雪量が年間で最も多くなる時期で、見事な雪山の景観も期待できます。しかも厳冬期のような猛ラッセルも少なくなり、雪もしまって歩きやすくなります。もちろん、年によって変動はありますので、最新の情報を収集して慎重に行動しましょう。1月、2月は、積雪なしの低山などで調整し、3月に雪山デビューはいかがでしょうか。
冬山の準備におすすめの1冊
今回ご紹介する「雪山入門」は、これから冬山を初める方にぴったりの本です。雪上の基礎知識から歩行技術やピッケル、ロープワーク、気象状況まで、雪山を安全に楽しむため必要な技術を網羅した雪山登山の入門書です。ポケットサイズで、薄く、全てのページがカラーでとにかく見やすい、読みやすいです。しかも、谷川岳の紹介や写真も載っているので、お気に入りの一冊です。是非、知識向上のために手にとってみてください。
冬山デビューおすすめの4つの山
どの冬山から登るか?悩ましいところですよね。選ぶポイントとしては、①積雪量 ②コースタイム ③晴天率 ④標高を考慮して決めましょう。下記4つの山は、冬山デビューにおすすめです。
①湯の丸山(長野県)標高:2,101m
丸くなだらかな山容で、1,732mの湯ノ丸高原(地蔵峠)まで車で入れるため、山頂までの標高差が小さく、雪山初心者にもおすすめです。晴れた日には、北アルプスの全容を見ることができる素晴らしい眺望も期待できます。
②赤城山(群馬県)標高:1,828m
上毛3山の一つで、主峰黒檜山の往復でも約3時間と入門コースです。晴れたには、関東平野一望と谷川連邦の素晴らしい景色が楽しめます。時間があれば、大沼でワカサギ釣りも体験できます。
③北横岳(長野県)標高:2,480m
北八ヶ岳ロープウェイを使って標高2,237mから登ることができます。南峰からは八ヶ岳、北峰からは蓼科山が間近に見られます。登山道の途中に山小屋があり万が一の時に避難ができ、危険なコースがないので初心者におすすめの山です。
④根子岳(長野県)
冬山登山というより、山スキーで有名な山です。山スキーのルートがあり、案内標識が随所に立てられているので安心できます。山頂付近には、樹氷も見られ、北アルプス、八ヶ岳の眺望が素晴らしい山です。
冬山の準備(体力)
夏山よりも明らかに体力は必要です。夏山よりも装備が重く、歩きづらく、歩く時間も長くなります。体力、精神力が心配という方も多いかと思いますが、雪山も慣れることが重要です。低山から徐々にチャレンジしていけば、いいかと思いますが、普段からジョギングなどのトレーニングも必要です。ゆっくりでもいいので、毎日30分から1時間程度ジョギングをしましょう。また、エレベーター、エスカレーターは日常から使わないなど、工夫して体を鍛えましょう。
冬山の準備(夏山の下見)
夏山と冬山の景色は全く違いますが、夏に下見をしておくと安心感が違います。ポイントは、危険な場所、急登な場所、迷いやすい場所、分岐場所、休憩場所を確認ください。自分自身の踏ん張りどころ、精神的に辛そうなところなどもチェックしておくといいでしょう。また、雪崩が起きそうな場所、雪庇に気を付けるべき場所等も把握しておきましょう。夏のコースタイムより1.5〜2倍の時間がかかります。もちろん、雪の状態や気象状況によって異なりますので、余裕を持った計画が必要です。
冬山の準備(講習会)
これから雪山を初めようとする方は、山岳ガイドの方に冬山の基礎を直接学ぶことをおすすめします。夏山は自己流で実践してきた方も、一度は体系的に冬山について学べる講習会に参加した方がいいでしょう。アイゼンを使った歩き方やピッケルの使い方、雪崩テスト等、冬山ならではの技術と知識が必要で、実践の場で学ぶのが一番早いからです。
冬山をまずは少しだけ経験してみたいという方は、スノーシューツアーはいかがでしょうか。
東京から近い水上には、たくさんのスノーシューツアーがあります。地元に精通したガイドさんが案内してくれるので安心です。みなかみでは、豪雪地帯ならではの冬山を存分に味わえるでしょう!
「冬山に行く」と言うと家族も心配しますが、「スノーシューツアーに行ってくる。」というと安心できると思います。
下山後の楽しみ
やっぱり、下山後は温泉&ビールにつきます。冬山で冷え切った体を温めてくれるだけでなく、心も満たされます。また、温泉後の一杯目のビールの喉ごしは、格別です。山で苦しいことや辛いことがあっても、下山後の楽しみがモチベーションアップとなります。いつもと違う気分で違った味を楽しめることでしょう。
冬山にチャレンジ!さあ、一歩を踏み出して、是非冬山の世界に飛び込んでみましょう!きっと素晴らしい世界、人生が送れることでしょう。
よろしければ、下記記事もご参照ください。
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