登山は楽しいけれど、「体力がないだよなあ」と悩んでいる方も多いことでしょう。登山は、もちろん体力、持久力などが必要です。しかし、体力の疲労を精神面でカバーできるのです。その10の方法をご紹介します。少しでも楽しい登山にするために参考になれば幸いです。
①出かける山のコースを徹底的に調べる!
まず登るコースについて徹底的に調べておくことが重要です。徹底的にです。経験者の方に全てお任せしてはいけません。「山に連れて行ってもらう」という感覚を捨て、自分が主体的になって、登るコースを徹底的に調べておくことが重要です。調べるポイントは下記4点です。
①上り下りの標準コースタイム
ヤマケイオンラインのページ(無料)をご参照ください。コースタイムは、あくまで目安です。天候や人数や季節など様々な条件によって変わってきます。まず基本ですが、まずは歩く時間を把握することです。
②急登はどこなのか?
国土地理院が発行している25,000分の1地図(無料)をご参照ください。等高線の間隔が小さいところが急登を意味します。谷川岳の天神尾根であれば、□をつけた部分となります。
③鎖場・ハシゴなどの危険箇所はあるのか?
鎖場やハシゴなどの危険箇所があるのかも把握しておきましょう。これを調べるには、昭文社から出版されている山と高原地図を購入することです。コースタイム、急登、危険箇所や眺望のポイントなど詳しく書かれたものです。縮尺が50,000分の1で記載されているので、できれば②の25,000分の1地図と合わせて用意しておくと良いでしょう。
アプリ版もあります。
④登山コースで一番きついと思われるところ
①〜③を把握した上で自分の中でどこが一番しんどく、辛いところになるのかを想像してみてください。そして、下記のような戦略を立てることです。
・最初の登りがいきなり急登だから、ゆっくり自分のペースで歩こう
・最後の登りが一番きついから、ある程度体力を温存しておこう
・ニセピークがあるため、最後の登りを見極めて登ろう
・あそこまでいけば、一気に眺望が開けてくるから何とか頑張ろう
このように自分自身でコースを徹底的に調べて、自分の肝となるポイントを予め把握しておきましょう。気持ちの面で準備を整えておくことで、気持ちのペース配分ができるのです。
②出かける山の魅力を徹底的に調べる!
コースを調べた後は、その山の魅力を徹底的に調べます。これも徹底的にです。山の魅力は、何でもいいです。とにかく自分の好きなジャンルを調べて、山への興味、関心を惹きつけます。
①Instagram
やっぱり晴れている時の山の景色は最高です。Instagramはいい写真がたくさん載っています。自分もこんないい写真がたくさん撮りたいというモチベーションは、精神的に大きな力になります。
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②植物
お花が好きな女性の方は多いと思います。自分が登る山にはその時期に何が咲いているのか調べてみてください。高山植物を見るだけでも山に行く価値があります。疲れた時は、そのお花からパワーをいただくのです。そうすれば、精神的に少し楽になれますね。
③日本百名山
私が登山を初めるきっかけになったのは、NHKの「深田久弥の日本百名山」でした。絶大な人気があり、100名山を登り切るという目標を立てている方も多いです。単に登頂することが目標になってはいけませんが、それでも100名山を目指すことは楽しいことです。やはり目標があると精神的にも強くなれます。
③いい山道具を揃えて、身軽で快適だと暗示する!
山道具は、劇的に進化し続けております。より軽量化をし、よりコンパクトに。山での疲労を減らすために、少しでも荷物の軽量化に努めましょう。そして、いい道具を揃えて、自分は身軽で快適だと暗示することで、精神面で体力のカバーをしましょう!
④大人数で行くときには、2番目を選んで!
大人数で山に登る時、縦列で歩くことになります。人数が多くなればなるほど前と後ろが離れてしまいます。なぜか、後方にいると、「前の人についていかなくてはならない」「一番前の人はもうあんなに高いところまでいる」という心理が働き、精神的に疲れてしまっているのです。
そんな方は、2番目をキープしましょう!2番目を歩くと1番前のペースメーカーの方に「もう少しゆっくり歩いて」など言うことができます。また、縦列の前方を歩いているということで、心理的にも楽になれますね。つまり、大人数でも自分のペースで歩くことができるから、精神的にも安心できるのです。
⑤休憩で甘いものを食べると体力が回復すると暗示する!
行動食の基本は、「飴・チョコ・煎餅」ですが、疲れた時は甘いものを食べましょう!特に自分の好きな甘いものを食べて、これを食べれば元気になれると暗示をかけるのです。いちご大福、ようかん、ドライフルーツ、ラムネ、コカコーラという方もいるでしょう。頑張っている自分へのご褒美と思って食べれば、精神的にも満たされますね。
⑥山に登っている自分の姿は、かっこいいと思い込む!
「人は、何故山に登るのか?」「そこに山があるから」とかっこよく答えることができなくても、人それぞれに人それぞれの山の哲学があると思います。そんな哲学の答えを考えながら、登山を楽しむ姿は、高尚であり、かっこいいのです。そうです。疲れても諦めず、一歩一歩前進する姿は、かっこいいです。そんな自分の姿が、「かっこいい」「すごい」と思うと、急に力が湧いてきて精神的にもパワーが出てきます。いや、そうやって自分自身を暗示していくのです。
⑦山頂からの眺望を想像する!
やっぱり山頂からの眺めは、楽しみですよね。一番高い頂に立つとどんな景色が待っているのか?どんな達成感を味わえるのか?どんな喜びを感じることができるのか?そうです。ワクワクしながら登らないといけません。そんなワクワク感が精神的に疲れをパワーに変えてくれるのです。
日本百名山に登ると、別の日本百名山がどこにあるのか。過去に登ったことがある百名山ならその時の光景が思い浮かぶと思います。今は便利な世の中で、山で携帯電話をかざせば名前がわかるアプリがあります。このアプリを見ないでもわかるようになると、もっともっと登山が楽しくなり、精神的に疲れをパワーに変えてくれるようになります。
⑧次にどこの山に登るか考える!
日本には、たくさんいい山があります。たくさん登ると自分の好きな山が確率されることでしょう。日本は、四季折々の移り変わりがあり、同じ山でも季節を変えて登るのもまた楽しいでしょう。谷川岳も春夏秋冬で全く違った景色を楽しめます。
また、自分の好きな山を他の山からどう見えるのか、そんな楽しみもあります。谷川岳が好きであれば、白毛門からみる谷川岳、巻機山からみる谷川岳といった感じで、色々な山から違った角度で見る楽しみがあります。
このように次にどこの山に登ろうかと考えるのは、実に楽しいことです。そんな楽しさを味わいながら登れば、精神面でカバーできます。
⑨下山後の楽しみを想像する!
あなたの下山後の楽しみは、何ですか?下山後の温泉、ビール、ご当地グルメ等色々あるかと思います。山仲間と下山後、山の話を振り返るのも楽しいですね。
山は、下山してからも楽しいのです。観光で入る温泉より何十倍も気持ちいいですね。観光で飲むビールより何十倍もうまいですね。観光で食べるグルメより何十倍も美味しいですね。
上りは疲れるのに、下りはつまらないから嫌いという方も多いかと思います。そんな下山後の楽しいを考えると、楽しくなり、精神面で体力のカバーができることでしょう。
いかがでしょうか。体力的な面を精神面でカバーする方法です。これは登山にできる技です。誰でも山に登れば疲れます。しかし、体力がある人は、このように精神面で大きくカバーをしているので、いつも楽しそうに登っているのです。是非、皆さんもトライしてみてください!
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